このたび、3級知的財産管理技能士試験に合格いたしました。
知的財産を勉強しようと思ったきっかけは、中小企業の税務・会計・財務を見るなかで、売上や利益だけでは会社の状況を十分に捉えきれないと感じることが増えたためです。
商品やサービスの名称、会社が培ってきた技術、ホームページの記事、SNSでの発信など、会社には決算書に直接表れないものが財産が数多くあります。
普段は意識していなくても、こうしたものが顧客から選ばれる理由になっていることがあります。
知的財産を学ぼうと思った理由
税務・会計・財務の仕事では、決算書や試算表をもとに会社の状況を確認します。
数字を継続して見ていると、同じような事業を営んでいても、利益の出方や取引の継続性には違いがあると感じます。その違いは、価格や規模だけで説明できるものではありません。
たとえば、次のような要素も事業に影響しているように思います。
- 社内で培われてきた技術
- 顧客から繰り返し選ばれている商品やサービス
- 会社が制作した文章、写真、動画などのコンテンツ
- 会社の商品名、サービス名、ロゴなど、顧客に認識されるための表示
こうした要素は、売上や利益を支えていても、そのまま決算書に表れるとは限りません。
数字を見るだけでなく、「この売上・利益は何によって生み出されているのか」まで考える必要があると感じ、そのための視点を増やすことが、知的財産を学んだ一番の理由です。
勉強する前と後で変わったこと
勉強を始める前は、知的財産と聞くと、専門的で、主に大企業や研究開発を行う会社に関係する分野という印象もありました。
実際に学んでみると、知的財産に関わる場面は、日々の事業活動のなかにも関係しています。
- 新しい商品名を考える。
- ホームページに文章や写真を掲載する。
- SNSで情報を発信する。
- 外部の事業者にロゴや制作物を依頼する。
- 社内で作った資料やノウハウを利用する。
いずれも中小企業にとって珍しいことではありません。
知的財産は、権利を取得することやトラブルを防ぐことだけではなく、自社が何を生み出し、どのような価値を顧客に届けているのかを把握するきっかけにもなると感じました。
AIを活用することにより、SNSやホームページを活用して、自ら発信をしていく会社は増えております。
社長の身近な伴走者として、今後は税理士にも知的資産に関する知識は必要であると感じております。
今後は数字と会社の強みの両方を見ていきたい
今回の学習を通じて感じたのは、決算書の数字だけでは会社の価値を十分に理解できない場合があるということです。
売上や利益は経営の成果として重要な情報ですが、その成果を支えているのは商品やサービスの魅力、長年培ったノウハウ、顧客との信頼関係、人材の経験や技術など、決算書には直接表れにくい要素です。
近年はAIの普及によって、中小企業でもホームページやSNSを活用し、自ら情報発信を行うことが当たり前になりつつあります。
発信した記事や動画、商品名やサービス名、独自のノウハウなどは、企業の競争力や事業価値を支える重要な要素になっています。
今回学んだ知的財産の知識は、権利関係を理解するためだけでなく、会社の強みがどこにあるのかを考える視点にもつながると感じました。
これからは、経営者との対話をしていくなかで、
- 貴社の強みは何か
- 顧客から選ばれている理由は何か
- その強みを支えている人材や仕組みは何か
- 強みが売上や利益にどのようにつながっているか
といった点についても、これまで以上に関心を持っていきたいと考えています。
今回の学習で得た知識を生かしながら、数字と会社の強みの両方を整理し、経営判断に役立つ情報を提供できる税理士を目指していきたいと思います。
引き続き、よろしくお願いいたします。
